千賀ゆう子企画公演 (1997)
「夜長姫と耳男」のためのエチュード


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yonagahime_p.jpg原作:坂口安吾「夜長姫と耳男」
演出/構成:千賀ゆう子、関井稔也
出演:佐藤和加子、千賀ゆう子、丹下一、友貞京子、中野耿一郎、 水木夏、米澤牛 (各公演で変更有)
音楽:水野俊介 (五弦ウッドベース)
照明:辻野隆之、岩井敦子
:岡本芳一
舞台監督:大川裕
宣伝美術:前田成明(デザイン)、堀淳二郎(写真)
制作:迦樓羅舎
企画制作:千賀ゆう子企画
総合問い合せ:迦樓羅舎
TEL/FAX: (03)5996-3689 (English OK)
Email tange@mcgroup.or.jp(English OK)




 ぬけるような青空が見たい!
 という今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 さて、千賀ゆう子企画では『「夜長姫と耳男」のためのエチュード』を上演するはこびとなりましたので、お知らせ申し上げます。
 ここ三年間、「古典」をテキストに現代演劇を提出してきましたが、今年は無頼派と呼ばれた作家・坂口安吾の中世を舞台に説話体で書かれた小説「夜長姫と耳男」をテキストとした作業を提出いたします。
 今回は一つの“物語”がテキストなので、その面白味も生かしつつ現代的状況との交錯も含め、徐々に分解してテーマをすかしぼりにしていくという作業です。そのために“面”を用い、空間の特殊な位置取りなど、ある種のしかけも必要でした。強引な作業ではありますが、二重の意味での劇場空間に宇宙的時空も含め、長いスタンスで観る永遠の人類のテーマが見え隠れするようにしつらえられた構造です。
 ある時は地下室、ある時は800年の歴史を持つ拝殿、ある時はオープンセット(あるいは映画館)、ある時は築150年の酒蔵、ある時はワルシャワ大学のキャンパス、ある時は劇場、ある時はギャラリーホール等々多様な空間にめげず照明を担当するのはポーランド国立劇場のスタッフもうならせた凄腕のライトデザイナー辻野隆之氏、そして舞台監督に、大川裕氏という心強い助っ人を得ております。
 出演者は、迦樓羅舎の丹下一、フリーの水木夏、ごぞんじ仙台在住の米澤牛、千賀ゆう子のおなじみのメンバーに加え、フリーの佐藤和加子、ク・ナウカでも活躍の友貞京子、熱い挑戦者、大人の魅力の中野耿一郎が新たに参加いたします。(とはいえ今まで何回も舞台を共有したメンバーばかりです。)
 また、音楽には、これまで何度か作業を共にしてきた五弦ウッドベースの水野俊介が出演いたします。
 新宿のタイニィ・アリスから飛騨の匠の本場・神岡へ、安吾の生誕の地・新潟から終焉の地・桐生へ、そして昨年に引き続きポーランドへ、帰国して仙台へ、そして横浜へと各々のバージョンを創り変えつつ、7月から11月まで駆け抜けます。
 その作業現場に立ち合って下さることを念じつつ……。

千賀ゆう子企画

公演報告:



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